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( ^ω^)ブーンはギアスを手に入れたようです

1 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:19:57.35 ID:lScc+WPZ0
まとめはオムライスさんにお願いしてます。感謝。
http://vip.main.jp/77-top.html

本編「コードギアス 反逆のルルーシュ」の暇つぶしになればと思って書いてます。ならないか。
では投下します。

2 :猪(乱視):2006/12/10(日) 23:20:27.37 ID:j15Pp8EC0
あっそ死ね

3 :猪(ミセブラ):2006/12/10(日) 23:21:17.96 ID:XovXxwzs0
(´・ω・`) やあ、呪いをかけたよ。呪いを解くには↓このスレに
http://school5.2ch.net/test/read.cgi/ojyuken/1165413462/
↓このAAを貼り付けるのだ。
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4 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:21:28.98 ID:lScc+WPZ0

「あー楽しかったお」
「だな。たまにはこう、はしゃぎてぇよな」
「なんだ、ドクオ君。はしゃぎたかったのかい? それならいつでも言ってくれて構わないのに」
「違ぇよ……フヒッ!?」

ショボの左手にはしっかりとドクオの尻が掴まれていた。
尻のへこみ具合から、相当な力で押し込んでいるであろうことがよく分かる。
急いでドクオはその場から逃げ出し、ショボもふらふらとどこかに行ってしまった。
向かう先には自動販売機がある。ジュースでも買いに行くのだろう。

「……あと一つ、着いて来てほしいところがあるんだお」
「ん? どこだよ」
「いいから、いいから。黙って着いて来てほしいお」
「しゃーねーな……。ショボー、今日は解散ー! おーしーまーいー!」
「ちょっ……何を勝手に……」

遠くのショボに聞こえるよう、ドクオは間延びした言い方でそれを伝えた。
自動販売機の吐き口から飲料水を取り出しながらショボはそれに了解し、
軽く手を振りその場から立ち去った。

5 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:24:27.60 ID:lScc+WPZ0

「何をやってるんだお、ドクオ……」

ドクオには聞こえない程度に呟き、しかし吐き捨てるように内藤は言った。
下唇を噛み、内藤の顔には嫌悪と焦りで埋め尽くされていた。唇からは真っ赤な血液が垂れ始めていた。

「……ん、それでなんだって? わざわざ小声で言うくらいなんだから他には聞かれたくないんだろ?」

自惚れてやがる。内藤は口に出しそうになるのを堪え、拳を握りしめるほかなかった。
ドクオの存在は内藤にとって必要だったのだが、その仲の良さが仇となり、大分、計算が狂ってしまった。
全て、内藤がこれから彼らにするであろうことを考えれば逆恨みでしかなかったが、そう言っていられるほど余裕もなかった。

依然として表情の変わらない内藤を不審に思ってか、ドクオが顔を覗きこむようにして内藤を呼びかけた。
それに気付き、内藤も急いで思考に待ったを掛けた。

「とりあえず、来てくれお……」
「……おう」

内藤も何も考えずに歩いているわけではなく、場所を選び、しかし目的の場所などはなかった。
歩くにつれ、少しずつ人気が少なくなっていくことに、ドクオは気付いていなかった。


6 :おみくじ(いいのこいっ):2006/12/10(日) 23:26:53.55 ID:fB97/TEn0
まってた。

7 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:27:15.49 ID:lScc+WPZ0

「話があるんだお」

やっぱりな、と言わんばかりの表情が余計に内藤の反感を買っていることに彼は気付かない。
内藤が歩き、それにドクオが黙って着いて行く。
歩く速度は一向に緩まない。歩きながら話すのだろうと思い、ドクオは内藤に言葉を促した。

「おう、何だよ。さっさと言えって」

内藤は返事をせずに、黙々と歩き続ける。
違和感。何か、言いようのない違和感を感じていたのだ。それが何か分かるまで、安易に行動を起こせなかった。

例えばその時、内藤がその違和感に気付いていれば。
彼らの友情は絶えることなく、内藤は貞操を守れ、これまでの生活が保障されていた筈だ。
しかし内藤はその違和感への追求を止め、事を急いでしまった。

「ドクオ。頼みがあるお」

長かった静寂は破れ、その場の時が止まったかと思わせるほど二人の動きはピタリと止まった。

「おう」

ドクオはいつもと変わらない、間の抜けた返事を返した。

「クーを殺したヤツを探して出してほしいんだお」

8 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:30:13.00 ID:lScc+WPZ0

「ん、いいぞ。任せとけ」

内藤の要求に快く了承するドクオ。互いの瞳は真っ赤に染まり、依然として輝きを失うことはない。
ドクオはフラリと方向転換し、何処かへと去ってしまった。そして内藤は微笑む。
全ては問題なく終わる。筈だった。

「どういうことだい? 今のは何?」

突然、内藤へ問いかけの言葉が送られる。
ここには自分と先ほどまでいたドクオしかいないと思っていた内藤は勢いよく振り向く。

「誰だおッ!!」

振り向くと、内藤の後方にショボが立っていた。

「僕だ、ショボンだよ」

ショボンはゆっくりと話しかける。しかし内藤に警戒し、彼に近づこうとはしなかった。
内藤も同じく、ショボに近づこうとはしない。
数メートルの距離を維持したまま、ショボは再び口を開いた。

「もう乗り越えたと思っていたんだけどね。君はまだ彼女に縋りつくつもりなのかい?」
「…………」

9 :おみくじ(いいのこいっ):2006/12/10(日) 23:30:36.20 ID:fB97/TEn0
支援

10 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:33:27.19 ID:lScc+WPZ0

「あと、さっきも言ったけど。今のは何? ドクオがあんなに素直に言うことを聞くかな。
 それに、彼女絡みのことなら余計にだ。いつものドクオなら断った筈だよ」

無駄に勘の鋭いヤツだ、と内藤は思った。
先ほど感じた違和感は、ショボのものだったのだろう。

「言えないのか? 言えないようなことなのか?」
「……ショボ」
「何?」
「ショボ、忘れろ。今見たことを全て忘れるんだお」

睨みつけるように、内藤はショボの瞳を見つめた。
内藤の瞳が紅に染まり、視線を交わす。その瞳を見ていたショボの瞳もまた、輝き染まった。

「……分かった」

途端にショボンの意識が薄れ、体制を崩し倒れそうになる。
それを内藤が支え、ゆっくりとその場に座らせた。

「……ショボの思慮深さを忘れてたお。厄介だお」

11 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:36:22.45 ID:lScc+WPZ0

内藤はそそくさと立ち去り、その場を後にした。
意識を失った直後、ショボは自らの意志で立ちあがり目を醒ましたが意識はあまり確かではないように見えた。
しかし彼ならば大丈夫だろうと内藤はショボを置き去りにした。

何故ショボは自分についてきたのか。内藤は疑問に思ったが、今は置いておくことにした。

「記憶を弄ると意識が定まらなくなるのかお。また一つこの能力について分かったお。
 ……その点で言えば、ショボには感謝しないといけないお」

この能力について、内藤が把握している部分は限りなく少ない。
能力を発動している最中、相手と視線を交わすことでどんな命令にでも従わせることが出来る。
今朝に会った不良まがいの連中に眼鏡を掛けたものがいたため、直接でなくとも可能である。
また、能力には継続力があり、自分の発言で命令を取り消すことも出来る。
そして今日分かったこと。記憶の消去も可能であるということだ。

それだけしか分からない能力を使い続けるのも危険だと感じたが、
何より、あの女にもう一度会いたいと内藤は願った。

――ツンデレ。
内藤には彼女に聞かなくてはならないことがたくさんある。

12 :おみくじ(いいのこいっ):2006/12/10(日) 23:37:06.04 ID:fB97/TEn0
やばいwktk

13 :黒豆(一粒):2006/12/10(日) 23:37:37.99 ID:tt/uJcXFO
支援

14 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:39:18.13 ID:lScc+WPZ0

少しずつ、見覚えのある道へ向かっている。
家路に着きながら、内藤は今日一日のことを思い返していた。

気付けば既に家には到着していた。

「……楽しかったお」

家のドアを開け、部屋に入り靴を脱ぐ。居間へと向かい、その場に座ると言葉は自然と出てきた。
口にしたからどうと言うわけでもなかったが、内藤にとってはそれすらも自己嫌悪の材料だった。
友情の変わりに得た手駒。それは決して気分のいいものではなかった。

「さっさと寝るお。もう疲れたお」

衣服を脱ぎ、シャワーを浴びる準備をする。その時、ポケットの中の携帯が鳴った。

『行けどもけものみちー♪ 獅子よ虎よと吠えー♪』

内藤は急いで携帯のディスプレイを確認した。そこには予想通りの人物の名前が記されていた。
分かりやすいように、各々には違う着信音を設定している。
だから確認しなくとも内藤には分かっていた。

「……ショボかお」

内藤は着信のボタンを押した。

15 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:41:21.08 ID:lScc+WPZ0

「おっおっお」
「あ、内藤? 僕だけど」
「……どうしたお?」
「話したいことがあるんだ。今、時間あるかな」
「えっと……ごめんお。丁度今から風呂に入るつもりだったんだお」
「そうか。分かった。なら明日、学校で少し時間貰えるかな」
「……いいお」
「ありがとう。それじゃまた明日。こんな時間にすまないね」

内藤の通話を切る指が震えた。
疑っていた。ショボは内藤を疑っていた。それが何故なのか、内藤には分からない。

「何でだお……。何であいつは……。……僕の邪魔をするんだお!!」

上下の奥歯に力を込め、必死にそれを磨り潰すかのように擦り合わせた。
歯や歯茎が痛くなるほどに歯軋りを続けるが、尚も止める素振りすら見せずに内藤は叫んだ。

「黙って言うことを聞いていればいいんだお! 何故それが出来ないんだお!」

内藤の叫びは整った防音設備によってかき消され、殴った壁は隣人に向け、微かに響いていく。
苛立ちは睡魔とともに消滅した。

16 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:42:18.88 ID:lScc+WPZ0
4話終了です。

少し間を開けて5話投下します。

17 :黒豆(一粒):2006/12/10(日) 23:44:48.18 ID:tt/uJcXFO
支援

18 :おみくじ(いいのこいっ):2006/12/10(日) 23:45:09.53 ID:fB97/TEn0
把握した。
wktk

19 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:47:16.24 ID:lScc+WPZ0

翌日、内藤は目を覚ますと急いでトーストを頬張りながら制服に着替えた。
何しろ八時半。どう考えても遅刻だからだ。

「マズいお……。絶対間に合わないお……」

サドルに跨ぎ、勢いよく漕ぎ始めると自転車はスピードをつけ学校へと向かった。

「今日の授業は何だったかお……。……おっおっお」

内藤は今日一日の教科を思い出すと、あからさま過ぎるほどに落胆した。
一限目からハードだなとぼやきながら、内藤を乗せた自転車は坂を下りスピードを上げていく。
そのまま自転車は加速を続け、学校へと近づいていく。
曲がりくねった道が続くため、時間が中々確認できないが多分過ぎているだろうと内藤は思った。

九時十分。九時を周り十分も経過している。
校門付近には教師が一人待機しているため、駐輪場に自転車を止めることすらできない。
彼の経験上、一度閉まった門をもう一度開けてもらうには労力を伴う。要するに罰だ。

しかし内藤は臆することなく教師に近づき、口を開く。

「……先生。悪いけど開けてほしいんですお」
「ん? ……ああ、いいぞ。早く入れ。もうすぐ授業だからな」
「ありがとうございますお」

20 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:50:13.67 ID:lScc+WPZ0

「……勝ち組。超勝ち組だお。携帯に未来が書かれるよりもずっと便利だお」

ゆっくりと教室へと向かいながら内藤は呟いた。
何も心配することはない。自分にはこの能力がある。そう自分に言い聞かせ、教室のドアを開いた。

「……おい、内藤。テメーの遅刻癖はどうしても治らねえな」
「ぶひひwwwサーセンおwwwww」
「まぁ、外でプギャー先生のお叱りも受けたんだろ? さっさと入れ」

担任のモララーは内藤の机を親指で指し、さっさと座れと促した。
周りのクラスメイトは笑いを堪えながら授業に集中していたのだが、
内藤が席に着き授業が再開したところで周りの席のものはしきりに内藤に話しかけた。

「またかよ内藤。今月は言って何回目だ?」
「うるさいお、ギコ。お前だって対して僕と変わらんお」
「馬鹿め、今月の俺は一味違うぜ。何せ遅刻ゼロだからな!」
「マジかお? ……でも今月の俺は一味違うって何か凄く情けないお。特に今月の辺り」
「うっせぇぞゴルァ!」
「お前がうるさいよ。その年で廊下いきたいのか?」
「ご、ゴルァ……」

モララーの一言にギコは黙ってしまった。
ギコを馬鹿にした目で見る内藤。それを横目で見つめているショボ。

21 :おみくじ(いいのこいっ):2006/12/10(日) 23:50:47.33 ID:fB97/TEn0
wktk

22 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:53:20.41 ID:lScc+WPZ0

「おーい、内藤」

か細い声で内藤を後から呼ぶ男。ジョルジュ長岡だ。
内藤は振り返らずに、返事をした。

「何だお?」
「いいブツが手に入ったんだ。鞄に入ってるんだけどどうするよ?」
「それはありがたいお。……ジャンルは何だお?」
「愚問だな。おっぱい! おっぱい!」
「……流石はジョルジュだお。やってくれるお」

拳をつくり親指を立て、後の席に座るジョルジュに向けた。グッジョブの合図である。
それにジョルジュも腕を振って応えるが、内藤は振り向かなかった。

「なぁ長岡。俺達にも貸してくれないか?」
「“達”ってつけるな兄者。俺は要らないぞ」
「あーもう! お前ら黙っとけ!
 ……ったく、今日はヤケに騒がしいな。ドクオが休みじゃなければどれだけうるさかったことか」

その後も兄者と弟者は一向に黙ることはなく、モララーも苛立ちを隠す様子はなかった。
兄者の発言に対して、弟者がひたすらに突っ込み続ける。
それは授業終了の終鈴が鳴るまで続いた。

「内藤。昨日の話だけど」

23 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:56:43.72 ID:lScc+WPZ0

授業が終わると、ショボはすぐさま内藤のもとへと駆け寄った。

「……お。分かってるお。屋上にでもいくお」
「うん」

内藤は無心で屋上へと向かった。
自然と、歩くスピードは速まっていた。ショボもそれに合わせ、内藤についていく。

ゆっくりとドアノブを掴み、力込めてドアを押した。
ドアの接合部分が錆びているせいで、中々開かない。内藤は無理矢理にドアを押し開けた。
途端、全身に突風が向かってくる。
一瞬怯みはしたものの、すぐに屋上のネットがかかった手すりへと向かった。

「昨日、ドクオと何処に行ったんだ?」

内藤が一瞬震える。
そのちょっとした動作さえ、ショボは見逃さなかった。

「悪いけど、別れた後に後を付けさせてもらったんだ」
「……そうなのかお」
「うん。でも今となってはそれはどうでもいいんだ。むしろ最初からどうでもよかった。
 ただちょっとした興味本位さ。趣味みたいなもの」

「……嫌な趣味だお」

24 :おみくじ(いいのこいっ):2006/12/10(日) 23:57:18.72 ID:fB97/TEn0
支援

25 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/10(日) 23:59:51.69 ID:lScc+WPZ0

「……それで」
「…………」
「内藤達を追っていると思ってたら知らない路地裏に立っていた。ポルナレフでもバーボンでもない」

急にショボの眼つきが鋭くなった。同時に、内藤を睨む。
ショボは昨日内藤と会った時と同じ、数メートルの間隔をあけた警戒態勢をとった。
しかしそれは好都合だと内藤はほくそ笑む。

「忘れるお。昨日のことを全て忘れるんだお」

内藤の瞳が輝いた。
しかし、ショボの瞳が真紅に染まることはなかった。

「何故? つまり、何かあったということ?」
「えっ……。どうして……え、いや……」
「ドクオは何処に行ったんだ? 昨日から連絡はつかないし、今日も学校には来ていない」

内藤の足が震える。
依然として、ショボは内藤への警戒を解く気はなかった。むしろ余計に強まっただろう。

「昨日、何があったんだ?」

26 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/11(月) 00:01:54.13 ID:5cXqo3G10

「う、うわあああぁぁぁ!!」
「内藤!」

内藤はその場から走り去った。
急いで屋上から校内へと戻る扉を引き中へと入ると教室を向かった。
しかし、教室には留まらずそのまま校舎を飛び出した。そして校門を潜ろうと急ぐと、今朝の教師がいた。プギャーだ。
ずっとそこにいたわけではないだろう。たまたま、そこを通りかかったのだ。
そこに内藤が駆け込んだのだ。

「どけ! どけお!」
「ん? ……内藤か。お前、今日ちょっと遅刻しなかったからって……うおっ」

内藤はプギャーにぶつかりながら校門を越え、校舎を後にした。
そのときも内藤は自分の能力を発動していたのだが、どうやら効いていない様だった。

「まただお……。何でだお……。急に使えなくなったお……。ワケ分からないお! 何がいけないんだお!」

自転車で登校していた彼が、自転車を忘れるほどに内藤は動揺していた。
走りながら、何処に向かっていたのかは分からなくなっていたが
見当たりのある道を見れば何となく自分の家に向かっているであろうことがわかった。

「ダメだお、このままじゃダメだお、ショボに、バレるお、ショボに、バレるお!」

27 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/11(月) 00:05:54.81 ID:5cXqo3G10

数十分掛け走り続けると気付けば家の前についていた。

途中何度も息が上がり、立ち止まった。
元々体力の無い彼だから、度々戻しそうになった。しかしその度に堪え走り続けた。
ゆっくりと部屋の扉を開け、部屋に入るとすぐにベッドへと潜り、目を閉じた。

「おかしいお……。僕は……僕は手に入れたはずなんだお……。貰ったはずなんだお……あの女に、ツンに……」

唱えるように、内藤は喋り続けた。
部屋の電気を明りを点してはおらず、一室のベッドに掛けられた布団は震え続けていた。

「明日からどうするんだお……。ショボは僕のことを疑ってるお……
 何故だお……? 何故効かないんだお? 昨日は、ちゃんと、使えたんだお……?
 今日だってそうだお。何で急に使えなくなるんだお……。今更、そんな、ダメだお……」

内藤は目を瞑り、眠ることに専念した。
今は何を考えてもダメだからと自分に言い聞かせるが、ただの現実逃避だった。

「何それ。とんだチキンね。やる気あるわけ?」

その声を内藤が聞くことはなかった。

28 :歯科助手と初詣:2006/12/11(月) 00:07:22.65 ID:1ahPZ9Ao0
支援

29 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/11(月) 00:07:32.58 ID:5cXqo3G10

体が軽い。この感覚を、内藤は知っていた。

「どうしようお、クー……」
「内藤か。どうしたんだ?」
「大変なんだお、危険なんだお、困ってるんだお」

ちゃんと言わないとどうしようもないだろうと彼女は笑っていたが、内藤は必死だった。
思ったように喋れない。夢の中で自由に会話するというのも文字通り現実離れしているのだが
内藤は説明しようと必死になっていた。
しかし、必死になればなるほど、内容はスカスカで表面的なものになっていた。

「落ち着け、内藤。何が大変なのか分からないぞ」
「ごめんお、でも、えっと」
「大丈夫か? 深呼吸でもしてリラックスだ」
「お……」

深く息を吸い、全てを吐き出すように息を吐いた。
全てを、吐き出すように。

「……お……お」

気付けば目を醒ましていた。
内藤はゆっくりと体にかかった布団を剥ぎ、上半身を起こすと体育座りの体制になる。

「……クー。話を……聞いてほしいんだお……。それだけでいいお……」

両腕に顔を埋めた。

30 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/11(月) 00:09:20.37 ID:5cXqo3G10
以上で本日の投下を終了します。
お付き合いいただきありがとうございました。

>>6
たくさん支援していただいて。ありがとうございます。

31 :歯科助手と初詣:2006/12/11(月) 00:10:16.54 ID:1ahPZ9Ao0
乙!
いや、面白かったから支援してたの。

32 :梅昆布 ◆konbu..YlM :2006/12/11(月) 00:11:43.91 ID:NC1U/S2K0
wktk!!
ほしゅしましゅー

33 : ◆FpeAjrDI6. :2006/12/11(月) 00:16:28.76 ID:5cXqo3G10
>>31
ありがとうございます。凄く励みになります。
もっと投下の間隔を狭めれるように頑張りますー。

>>32
落としておk

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