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( ^ω^)が日記を読むようです

1 :黒豆(二粒):2006/12/23(土) 14:31:35.50 ID:bPYrCeXI0
昨日、風呂入ってるときに思いついて
ほぼ一気に書上げました。

前回は後半投下時に書いてラストgdgdになったから今回は書き終えてから投下。
バイトの時間までに投下全部できるかな…

2 :おせち(3,000円):2006/12/23(土) 14:31:51.97 ID:mMfotGDn0
チラシの裏にお書きください^^

3 :黒豆(二粒):2006/12/23(土) 14:32:13.25 ID:bPYrCeXI0
ピッ…ピッ…ピッ……
四角い機械尽くしの真っ白な部屋に、電子音が規則的に鳴り続ける。
その部屋の真ん中には、同じく真っ白なベッドに
ツンは眠っていた。

4 :黒豆(二粒):2006/12/23(土) 14:32:39.20 ID:bPYrCeXI0
ついさっきまで病室にいたツンのお母さんは、憔悴しきった様子でツンのお父さんに連れられて病室を出て行ったばかりだった。
僕は今、この真っ白な部屋で、ツンと、二人きりでいる。

( ^ω^)「ツン…」
ξ )ξ「……」

呼びかけてもツンは起きる様子はない。
ツンは寝起きが悪い。だから声をかけて素直に目を覚ますなんて事滅多にない。
あるとしたらそれは、メタルスライムに逃げられないくらいレアだ。
もしかしたらそれよりレアかもしれない。

5 :黒豆(二粒):2006/12/23(土) 14:33:19.84 ID:bPYrCeXI0
( ^ω^)「ツン…、ツン……」

だけど、呼ばずにはいられなかった。
この先ずっと、寝起きの悪いツンに悩まされてもいい。
無理やり起こして、
ツンの逆鱗に触れて、
聞いたことないくらい難易度の高いプロレス技を落ちるまでかけられてもいい。

( ^ω^)「ツン…起きるお……」

ただ、目を覚ましてほしかった。

6 :黒豆(二粒):2006/12/23(土) 14:34:07.35 ID:bPYrCeXI0
僕の手には今、赤い表紙の本がある。
正確に言えば本ではなく日記、今目の前で眠っているツンの日記が。

ξ'ー`)ξ「これね、ツンが毎日書いていた日記みたいなの」

ツンのお母さんが頼りない手つきでバッグから取り出した、赤い表紙の日記。
何も書かれていない、シンプルな赤いだけの表紙。
ツンらしいな、と思った。

7 :黒豆(二粒):2006/12/23(土) 14:34:48.37 ID:bPYrCeXI0
ξ'ー`)ξ「おばさんね、少し読んだんだけど…」

手渡され、軽く力を込められた。

ξ'ー`)ξ「これね、私が読んだらだめだと思ったの。ブーンくんが読まなきゃって…」

それだけ言って、ツンのお母さんはお父さんと一緒に病室を出て行った。
医者の説明を、ツンの状態を聞きに。

ξ'ー`)ξ「…少しの間、ツンをお願いね」

僕は行かなかった。
行っても聞かせてもらえないだろうし、なにより、聞く必要がなかった。

『自分の無力さを歯痒く思うよ』

もう僕は聞いてしまったから。

8 :黒豆(二粒):2006/12/23(土) 14:35:29.03 ID:bPYrCeXI0
ξ゚听)ξ「ねぇ、ブーン」
( ^ω^)「お? 何だお?」

中庭のベンチに並んで二人。
のんびりとお弁当をつついていた時、ツンが箸を止めて言った。

ξ゚听)ξ「約束してほしいことが…お願いしたいことがあるの」

すごく真面目な顔で。
ツンからのお願いは滅多にないから(それこそ命令はしょっちゅうだけど)僕も箸を思わずとめた。
ポロ…と出汁巻き卵が箸から転がって地面に落ちた。 グッバイ出汁巻き卵。

(;^ω^)「(出し巻き卵が…!) ど…どうしたんだお? 突然…」
ξ゚听)ξ「あのね…」

9 :黒豆(二粒):2006/12/23(土) 14:36:12.63 ID:bPYrCeXI0
○月×日
最近なんだか体調がおかしい。
貧血なのかなぁ…。 よく分からないけど、目眩がすることが多くなった。
特に立ち上がるとき。
すぐに治るからいいけど、朝起きるのがさらに辛くなった。
ブーンの苦労が一つ増えちゃった。

いつも待たせてごめんね。
いつも自転車に乗せてくれてありがとう

今度お礼にお弁当を作ってあげようかな。
あ、でも朝起きられないからなー
日曜日とか、デートの時とくぁwせdrftgyふじこ

10 :黒豆(二粒):2006/12/23(土) 14:37:06.82 ID:bPYrCeXI0
最後の一文はグチャグチャになっていた。
きっとこの日記を僕が読んだことを知ったら、ツンが真っ赤になって怒るだろう。
きっと、とっても高いケーキとか、パフェとかを奢らされるはめになるんだろうと思う。
ツンは甘いものが大好きだから。
ケーキの有名店とかには凄く詳しいから、きっと一番高い店で奢らされるんだろうな。

今までなら、きっと。

11 :黒豆(二粒):2006/12/23(土) 14:37:57.32 ID:bPYrCeXI0
○月△日
今日、目眩の原因が分かった。
起立性なんたら、ってやつ。
ゆっくり立ち上がれば大丈夫みたい。
情報提供ありがとう! しぃ
不安解消(*^ー^*)

しぃに美味しいクレープ屋さんを教えてもらった。
屋台型で、神出鬼没らしい。
いつか絶対見つけて食べたいな。
スペシャルベリーカスタードが美味しいんだって!
ブーンには青色1号ポーションなんとかっていうのを勧められた。
…おいしいのかな?
本当に青い色してるのかな。 気になる!

12 :黒豆(二粒):2006/12/23(土) 14:38:41.25 ID:bPYrCeXI0
( ´ω`)「……」

日記を捲る手を止める。
この頃のツンはまだ知らなかったんだろう。
知っていたら、こんな日記にはならない。
この頃のツンだったら、あんなお願いはしてこないだろう。
僕は一度深呼吸をして、ページを捲った。


13 :おみくじ(五回目でやっと吉):2006/12/23(土) 14:39:06.64 ID:tjy7NcpB0
支援

14 :黒豆(二粒):2006/12/23(土) 14:39:24.01 ID:bPYrCeXI0
▼月○日
おかしい。
ゆっくり起きても、立ったままの時も、目眩がするようになった。
一瞬、電気が突然切られたみたいに目の前が真っ暗になることも。
これも起立性?
わからない。
今日、薬局で鉄分のサプリメントを買った。
とりあえずこれで様子をみてみよう。

15 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:40:21.52 ID:bPYrCeXI0
▼月■日
パソコンで調べてみた。
やっぱり起立性の何かではないみたい。
サプリメントの効果はまだ出てない。 目眩の回数が増えたような気がする。
明日、病院に行ってみよう。 ちょうど、土曜日だし。

今日、ブーンが数学の宿題忘れて立たされてた。
そのせいで放課後ブーンは特別講習。
先生に「いつになるか分からないから帰りなさい」って追い出されちゃった。
今日は一緒に帰りたかったのに。

16 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:40:59.09 ID:bPYrCeXI0
▼月☆日
血液検査をした。
下手な看護婦さんにあたっちゃったみたい。
すっごい痛かった。 最悪。
アザになっちゃったらやだな。
もー 最低。

ただの貧血でありますように。
結果は来週までおあずけ。 気になるなー

病院でもらった薬がすごく苦い。
良薬口に苦し!

17 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:41:38.91 ID:bPYrCeXI0
そのあとの一週間はそれまでと同じように体調のことから学校のことが書かれていた。
やっぱり体調は病院で処方された薬を飲んでも変わらないみたいだった。
そして、
血液検査の結果が出る、次の土曜日。

僕はページを捲る。

心臓がバクバクとうるさい。
ツンもこの日、同じような気持ちだったのかもしれない。

18 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:42:19.97 ID:bPYrCeXI0
(  ω )「!?」

■■■■■■■■■■
■■■■■
■■■■■■■■■
■■■■■■■■

日記は真っ黒に塗りつぶされていた。

19 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:42:56.47 ID:bPYrCeXI0
ξ゚听)ξ「あのね……」

沈黙。
僕は黙って続きを待った。
そうしなきゃ、いけない気がしたから。
そして、ツンが決心したかのように口を開いた。

ξ゚听)ξ「…もし、もしね? もしも、の話なんだけど…」

何度も念を押された。
もしもの話。
仮定の話。

20 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:43:40.63 ID:bPYrCeXI0
約束なんてしなければよかった。
お願いなんて聞かなきゃよかった。
後悔先に立たず。
まさに今の状況にぴったりの言葉だと思う。

ξ゚听)ξ「私が、もし…」

21 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:45:09.12 ID:bPYrCeXI0
■月○日
今日、ブーンと約束をした。
変に思われなかったかな?
気づかれなかったかな?
ギリギリまで知られたくない。
そうなる日まで。
ブーンに余計な心配かけたくないから。

だったら、約束もしなきゃいいのに。
ごめんね、ブーン

22 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:46:11.68 ID:bPYrCeXI0
ソノ時、僕は学校にいた。
丁度授業中で、数学で
携帯が震えているのには気づいていたけど、それに触れることはできなかった。
学校終わったらすぐにツンのお見舞いに行きたかったから。
特別講習を夜までやるわけにはいかなかったから。

そう
ソノ日、今日、ツンは今学期何度目かの欠席をしていた。

23 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:47:05.56 ID:bPYrCeXI0
授業が終わってすぐ、携帯を見た。
たくさんの履歴。
家から、家から、ツンの家から…

( ^ω^)「ツンの家から? 何でツンの携帯じゃないんだお?」

ピカピカと携帯が点滅する。
留守電の合図。
何だか、嫌な予感がした。
急いで操作をして留守電を聞く。
そこには切羽詰った声が入っていた。

24 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:48:12.25 ID:bPYrCeXI0
(;^ω^)「っ!」

メッセージを聞いて反射的に立ち上がる。
椅子が大きな音を立てて倒れた。

('A`)「ん? どうしたんだよ、」

気だるげに机に突っ伏していたドクオが顔を上げた。
眠っていたのか目が細められていた。

(;^ω^)「ど! ドクオ! 悪いけど僕早退するお! 先生によろしくだおー!!」

手荒く荷物をまとめて教室を飛び出した。
人生初のサボりだったけど感慨に耽る時間も余裕もなかった。

25 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:50:12.31 ID:bPYrCeXI0
走った。 全力で。
空を飛べるんじゃないかってくらい。
いっそ飛べたらよかったのに。

『ツンが…!
 ツンが倒れたの!』

『ツンちゃんが倒れたって連絡があったわ
 学校なんて放って行ってあげなさい
 VIP病院よ、知ってるわね?』

26 :猪(ミセブラ):2006/12/23(土) 14:51:09.71 ID:zQWH4B8cO
支援

27 :おみくじ(既知):2006/12/23(土) 14:51:48.37 ID:3FDLGw1v0
前回の作品は何処にあるの?

28 :振り出しに戻る:2006/12/23(土) 14:52:12.30 ID:0FSFY737O
支援( ^ω^)

29 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:52:47.29 ID:bPYrCeXI0
病院の受付に駆け込んでツンのことを聞いた。

( ゚ω゚)「ツンは! ツンはどこだお?!
      今日、2時間くらい前にここに! 女の子が!」
爪*゚〜゚)「えっと…少々お待ち下さい…」

受付の人が調べている僅かな時間も惜しい。
早く、早く、早く、早く…!

爪*゚〜゚)「あ・これですね、緊急入院のツンさん。 8階889号室です。 でも、」
( ゚ω゚)「ありがとうだお!」

30 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:55:42.28 ID:bPYrCeXI0
エレベーターも使わずに階段を一気に駆け上がる。
8階
889号室
ツンの名前も書かれている。

面会謝絶。

この四文字に、僕は阻まれた。


***
>>27 前回のものはオムさんの所にありがたくもまとめられています
  が…自分でも後半のgdgdには殺意を覚えます。

31 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:56:34.03 ID:bPYrCeXI0
ドアを背に座り込む。
 面会謝絶。
ツンはどれくらい悪いのだろう。
誰にも会えないくらい?
けどここは、集中治療室とかではなさそうだ。
悪いのか、大丈夫なのか。
治るのか、それとも……

32 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:57:11.02 ID:bPYrCeXI0
( ^ω^)「…やめるお…」

考えていても悪い方向に進むだけだ。
動いていないと考え込んでしまいそうだ。
立ち上がって、制服のズボンを軽く叩いた。
少し病院内を歩いて時間を潰そう。
そう思って、889号室を後にした。

 後悔、先に……


33 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:57:58.25 ID:bPYrCeXI0
時間を潰そうとしても、病院はもともと娯楽の少ない施設だ。
どこへ行っても同じ病室。
時々流しやらトイレ。

( ^ω^)「ナースステーション…」

中には看護師が数人と医者らしき男が一人。
いつもなら『ナース萌スwwww』だなんだとふざけられるかもしれない。けど。
今はそんな気分じゃなかった。
そんな気分になれるわけがない。
テンションはどん底だ。

34 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 14:58:47.96 ID:bPYrCeXI0
特に興味も湧かず、そのまま前を通り過ぎようとした。

「――で、889号室の患者さんだけどね―…」
( ^ω^)「!!!」

889号室。 ツンだ。
通り過ぎようとした足が止まった。
そっと、ドアの隙間から中を伺う。

(´・_ゝ・`)「あとでご家族に病状説明をしなければならないから、場所を押さえておいて下さい」
⌒*(・∀・)*⌒「あぁ、889号室の…分かりました。それで、やっぱり…?」

医者らしき男、というかもう医者だろう。が看護師の一人と話をしていた。
ドキドキと心臓が嫌な音をたてる。

(´・_ゝ・`)「あぁ…親御さんに伝えなければならないのが辛いよ
        娘さんの意識がもう…」

35 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:01:33.71 ID:bPYrCeXI0
(´・_ゝ・`)「……無力な自分を歯痒く思うよ。
       医者はまだ無力な存在だと、思い知らされる」
( ゚ω゚)「……」

え?
何?
ワンスモアー、プリーズ

僕はいつの間にか病室の前に戻ってきていた。
どうやって?
さぁ?

36 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:02:20.62 ID:bPYrCeXI0
ボーっと病室の前に立っていたら、内側からドアが開いた。
中から、ツンのお母さんとお父さんが出てきた。

ξ'ー`)ξ「ブーン君、来てくれたのね…ありがとう」

おばさんの目は腫れていた。
きっとずっと泣いていたんだろう。

けど、叔母さんはまだ知らない。
知ったらもっと泣くんだろうな。
泣いて泣いて、泣き腫らして…
目が開かなくなってしまうかもしれない。

そう思うとおばさんがかわいそうになった。

37 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:03:15.44 ID:bPYrCeXI0
( ^ω^)「ツンは…」
( ゚д゚ )「…眠っているよ。 今から私たちは先生の話を聞いてくるところだ」

おじさんはおばさんを支えるように立っていた。
辛そうな表情を隠そうとしているのかやや仮面のような表情になっている。

ξ'ー`)ξ「そうだ、ブーン君…ツンに付いていてくれないかしら」

無言で頷く。

ξ'ー`)ξ「ありがとう、あと…コレ……」

そして日記を手渡された。

38 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:04:10.86 ID:bPYrCeXI0
パラ、と1ページ読むたびに涙が出てきそうになる。
どうして気づけなかったんだろう。
気づけば、もっと…

( ^ω^)「何か、できた…かお?」

39 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:05:13.08 ID:bPYrCeXI0
■月◆日
朝から具合が悪かった。
学校に行こうとしたけど、だるくて起きられなくて…
行けなかった。 休んじゃった。
なるべく、一日でも多く学校行きたいのに。

寂しい。

けど放課後、ブーンがお見舞いに来てくれた。
風邪だって嘘ついちゃった。
本当のことは言えないもんね。

40 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:07:34.09 ID:bPYrCeXI0
ξ゚听)ξ「私がさ…もし、いきなり…ね?
      意識も何もなくなって、動かなくなって…
     ブーンに起こされても起きない。そんな、風になっちゃったら……」
(;^ω^)「おお? ツン、縁起でもないお…」
ξ゚听)ξ「いいから、聞いて」

いきなりの言葉に思わずブーンが思わず口を挟んだ。
それをぴしゃりと黙らせてツンが続ける。

ξ゚听)ξ「その時は、ブーンが私の時間を終わらせて」
( ^ω^)「……」

空気が
 止まった。

41 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:10:17.10 ID:bPYrCeXI0
ξ゚听)ξ「別に絶対ってわけじゃないでしょ? そんな状況、滅多にないでしょ?」
(;^ω^)「たしかにそうだけど…だったら何でそんなお願いするんだお?」
ξ゚听)ξ「……」

本当に不思議だった。
本気だということが分かっても、理由は分からなかった。

ξ゚听)ξ「この前、植物人間…っていうの? そういう人のテレビ観てね…

ドキュメンタリーか、ドラマか、
それを観てツンは思ったのだそうだ。

42 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:10:59.93 ID:bPYrCeXI0
目が醒める可能性は殆んどない。
目が醒めるとしても、それは何年後の話だろう。
目が醒めた後、世界はどれだけ変わっているのだろう。

ξ゚听)ξ「目が醒めたとき、眠る前にいたはずの人が…いなくなってるかもしれない
      そんなのは嫌」
( ^ω^)「僕は傍にいるお?」

もしツンがそうなっても、目が醒めるまでずっと傍にいる。
離れるなんてことするわけがない。

43 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:11:50.51 ID:bPYrCeXI0
ξ゚听)ξ「……それも嫌なのよね」
(;^ω^)「お?」

予想外の返答。
まさか拒否されるとは思わなかった。

ξ゚听)ξ「私のせいで誰かの時間を拘束するのも嫌。 停滞されるのも嫌」
( ^ω^)「……」

ξ゚听)ξ「だから、お願い」

真っ直ぐに見据えられて固まっていると、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。
僕はその音を、ずっと遠くに聞いていた。

44 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:12:39.70 ID:bPYrCeXI0
事が事、もしもの話だとしても簡単に返事をする内容じゃない。
僕が返事をしかねていると、ツンがとんでもないことを言い出した。

ξ゚听)ξ「約束してくれないなら、別れる」
(;^ω^)「おおぉ!? ツン、そりゃないお!」

そんなこと言われたら約束せざるをえないじゃないか。

ξ゚听)ξ「お願い、聞いてくれる?」
( ´ω`)「それはお願いじゃなくて脅迫に近いと思うお…分かったお、約束するお」

45 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:13:27.05 ID:bPYrCeXI0
あんな約束なんてしなければよかった。
ベッドに横たわるツンを見て、後悔。

( ^ω^)「ツン…ツンはどんな気持ちでこの日記を書いていたんだお?」

ツンは元々痩せていたけど、今のツンは病的なほど細くなっている。
肌もシーツに負けず劣らず白い。
張りのある綺麗だった腕には今、太い点滴針が刺されていた。
他にも沢山のコードやチューブが身体中につけられていた。

46 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:14:16.39 ID:bPYrCeXI0
×月◇日
目眩が酷い。
どんどん具合が悪くなってるみたい。
入院を勧められたけど、したくない。
入院したらきっと退院できなくなりそうだから。
今のままなら、もしかしたら学校に行ける日があるかもしれないから。

それに、入院したらブーンは病院に来られないし。
何より弱った私を見てほしくない。

47 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:15:37.79 ID:bPYrCeXI0
( ^ω^)「…ツンらしいお…だけど、もっと…頼ってほしかったお…」

ピッピッピッピ、と電子音が鳴り続ける。
ツンの身体中につけられたコードやチューブは、ツンの命を絶やさないためのものだ。
これらの一つが欠けても、ツンは生きていることはできない。

48 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:16:32.65 ID:bPYrCeXI0
×月●日
そろそろ限界なのかな。
日記を書くのも辛い。

ブーンは私のお願い聞いてくれるかな?
約束、守ってくれるかな?

49 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:17:11.12 ID:bPYrCeXI0
( ;ω;)「ツン……」

そっとツンの手を握り締める。
その手は氷のように冷たかった。

( ;ω;)「ツン…起きてほしいお…」
ξ  )ξ「……」

ツンからの返事はない。
ツンの目は開かない。
この世には奇跡なんてないんだ。

50 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:18:11.19 ID:bPYrCeXI0
(  ω )「ツン…」

そっとツンを抱きしめた。
暖かい。
いつもなら真っ赤になって怒るんだろうな。
体温はいつものツンなのに、いつものツンじゃないんだ。
もう起きないツン。
起きてくれない、動かない。

51 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:18:49.45 ID:bPYrCeXI0
( ;ω;)「約束を、守るお……」

ツンを抱きしめたまま、一つの機械に手を伸ばす。

ピッピッピッピ

なんて憎らしい電子音。
なんて愛しい電子音。

これがツンを生かしている一番の要。

52 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:19:32.58 ID:bPYrCeXI0
(  ω )「……」

ピーーーーーーーー…

ξ )ξ

まだ、ツンは暖かい。
でも
もうすぐ冷たくなるんだろう。
僕を置いて。 少しずつ。

(  ω )「僕も、いきたいお…ツンと一緒に……」

53 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:20:31.38 ID:bPYrCeXI0
( ´ω`)「それはお願いじゃなくて脅迫に近いと思うお…分かったお、約束するお」
ξ゚听)ξ「ありがとう、あと…」
(;^ω^)「まだあるのかお?」

ξ゚听)ξ「その時は、付いてこないでね」
( ^ω^)「お?」

ツンの追加注文。
付いてくるな?

54 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:21:03.71 ID:bPYrCeXI0
( ^ω^)「ブーンに一人で生きろっていうのかお?」

ツンがいなくなった世界で?
そんなの無理に決まってる。

ξ゚听)ξ「一人でなんていわないわ。 私のこと忘れて、さっさと幸せになりなさいっつってんの」

また、無茶なことを。

ξ゚听)ξ「言ったでしょ。 停滞させるのは嫌だって」
( ^ω^)「でも忘れるなんて無理だお…」

55 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:21:39.06 ID:bPYrCeXI0
(  ω )「ツンは酷いお…」

ベッドサイドに座ってごちる。
酷い孤独感。


ξ゚听)ξ「誕生日」
( ^ω^)「お?」
ξ゚听)ξ「でも、私がブーンの中から消えるのも嫌。 だから」


56 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:22:17.30 ID:bPYrCeXI0
ξ゚听)ξ「私の誕生日だけ、思い出して」
(;^ω^)「ツンは難しいお願いばっかりするお…」

結局、お願いは3つに増えた。
どれも難しいお願いだった。


(  ω )「でもブーンは、ツンの願いを叶えなきゃいけないんだお…」


57 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:23:04.81 ID:bPYrCeXI0
僕はもう一度強くツンを抱きしめて、病室を後にした。
来た時と同じように階段を使って1階へ。

(  ω )「ツン……」

環境を調節された病院を出る。
外には冷たい風が吹き荒れていた。


ばいばい、ツン。
静かに涙を流すブーンの手には
赤い日記が握られていた。


END

58 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:24:29.45 ID:bPYrCeXI0
これで一応終わりです。
支援、ありがとうございました。
おかげで猿に捕まらずに済みました。

バイト前に投下全部できてよかった。

後日談、といか数年後を書こうかどうか迷っているけど…
蛇足になりそうだな

59 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 15:28:37.67 ID:bPYrCeXI0
あ、気づかれた方もいるかもしれませんが
ツンのお願いは
Coccoの遺書の歌詞を一部拝借しています。

というか遺書歌ってて思いついた小説です。コレ。
では。
自己満足文失礼。

60 :猪(72才):2006/12/23(土) 15:33:43.36 ID:TwgbqXiR0
ほれ
http://up.spawn.jp/file/up59893.htm

61 :おみくじ(きち):2006/12/23(土) 15:48:14.95 ID:3FDLGw1v0


62 :猪(カビ):2006/12/23(土) 15:59:30.10 ID:uoz+sUSuO
カレ

63 :愛のVIP戦士:2006/12/23(土) 16:50:49.12 ID:o/P6TDWM0
おつ

64 :黒豆(四粒):2006/12/23(土) 17:09:49.45 ID:W4ZEmg+7O
殺人罪だろ…常識的に考えて

65 :おせち(5,000円):2006/12/23(土) 18:51:54.43 ID:Az22ycpEO
まとめってある?

66 :初夢(空も飛べるはず):2006/12/23(土) 19:12:12.99 ID:fi9x7n8k0
>>64
あるあr・・・・あるあるwwww
俺もそう思ったけどふいんき(ryぶち壊しだから黙っとけ

67 :猪(早すぎ):2006/12/23(土) 19:37:25.95 ID:QPG4oySf0
ありがちだけどさっぱりしててよかった。乙。

>>66 ふいんきじゃなくてふんいきだよ。

68 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 20:24:24.61 ID:ZkaykG9QO
携帯から失礼します。
殺人罪云々は理解しつつも書きました。
蛇足なブーンのこれからをここから書くのは少々辛いのでできませんが…色々とケジメをつけてブーンはスタートしなおします。

まとめ…はこれのことでしょうか…
バイト休憩で見てまだスレが残ってることに驚きです

69 :おせち(1d):2006/12/23(土) 20:24:52.49 ID:Co+gwpNO0
てめえらvipperのせいで
http://school5.2ch.net/test/read.cgi/part/1166863638/l50
のスレがとても不愉快になった。
ざけんなvipperどもが
( ゚Д゚)イッテヨスィてめえらvipperのせいで
http://school5.2ch.net/test/read.cgi/part/1166863638/l50
のスレがとても不愉快になった。
ざけんなvipperどもが
( ゚Д゚)イッテヨスィてめえらvipperのせいで
http://school5.2ch.net/test/read.cgi/part/1166863638/l50
のスレがとても不愉快になった。
ざけんなvipperどもが
( ゚Д゚)イッテヨスィ

70 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 20:24:59.84 ID:ZkaykG9QO
携帯から失礼します。
殺人罪云々は理解しつつも書きました。
蛇足なブーンのこれからをここから書くのは少々辛いのでできませんが…色々とケジメをつけてブーンはスタートしなおします。

まとめ…はこれのことでしょうか…
バイト休憩で見てまだスレが残ってることに驚きです

71 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :2006/12/23(土) 20:28:05.99 ID:ZkaykG9QO
下げ忘れ
連投スマソ…
バイト終わったら吊るわ…orz

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